渋沢栄一の論語と算盤が分かりやすい!厳選-おすすめ本5選
今回紹介するのは、新一万円札でおなじみ渋沢栄一の著書「論語と算盤」です。渋沢栄一は、日本資本主義の父とも呼ばれていますが、そんな彼が後世に残した本が「論語と算盤」です。内容は小難しいこともありますが、大事なのは「道徳」である事を説き、そのうえでビジネスの話をしています。これは、渋沢栄一の生き方にも関係しています。
今回は、渋沢栄一著の「論語と算盤」を題材にし、どの解説本が一番わかりやすい本なのかを紹介していきます。様々なタイプの解説本があるため、わかりやすい本と言っても様々あるため、今回は一冊一冊わかりやすく紹介していきます。論語と算盤をわかりやすい本で勉強したい方は、ぜひ参考にしてください。
今回のブログ記事では、ネタバレは多く含みません。一方で、各書籍に関して簡単に紹介しあらすじや内容をわかりやすく解説していくため、内容にダブりが多くみられます。
論語と算盤がわかりやすい本5選!要約と解説も
- 論語と数学がわかりやすい本5選
- 現代語訳 論語と算盤
- 図解 渋沢栄一と「論語と算盤」
- 論語と算盤がマンガで3時間でマスターできる本
- 詳解全訳 論語と算盤
- 超約版 論語と算盤
- 論語と算盤を詳細に解説!渋沢栄一の意志とは?
論語と数学がわかりやすい本5選
今回、論語と算盤がわかりやすい本として紹介するのは次の五冊です。漫画版の本もあるため、どの本でもいいのでまずは読んでみましょう。
- 現代語訳 論語と算盤
- 図解 渋沢栄一と「論語と算盤」
- 論語と算盤がマンガで3時間でマスターできる本
- 詳解全訳 論語と算盤
- 超約版 論語と算盤
今回紹介する5冊は、「現代語訳 論語と算盤」「図解 渋沢栄一と「論語と算盤」」「論語と算盤がマンガで3時間でマスターできる本」「詳解全訳 論語と算盤」「超約版 論語と算盤」です。個人的には、「現代語訳 論語と算盤」が一番わかりやすい本でした。現代語訳でとっつきやすく、丁寧すぎず雑過ぎないいい塩梅で解説してあるため、読みやすいです。
長文読解に慣れている方や、ある程度渋沢栄一についてh知っているのであれば、「現代語訳 論語と算盤」をお勧めします。
現代語訳 論語と算盤
現代版へ翻訳してあるため、大変読みやすい。読書力が高い人へお勧めできる一冊。一方で、新書ということもあり、図や絵がないため読書力が求められる一冊でもある。日本の経済の基礎を作り上げた人物が、どのような言葉をどんな意味で、どう大切にしていたのかがよく理解できる一冊です。内容には重複していたり、解説が重複している個所も見受けられましたが、最後まで「渋沢栄一の世界」を感じ取ることができる一冊です。
図解 渋沢栄一と「論語と算盤」
図解があり、視覚的に理解できるため非常にわかりやすい本です。論語とは何か、算盤とは何かがまずは図で理解できます。その後、なぜ「論語」「算盤」の両方が大事なのか、どのようなつながりが見えて来るのか。図解を見ることで、その中身を自分でかみ砕いていくことができます。図解があると、単に文字情報として理解するよりも、脳内に絵を描いて覚えることができるため、理解が深まります。内容はしっかりと論語と算盤に即しているため、サクッと理解を深めたい場合にお勧めの一冊です。
論語と算盤がマンガで3時間でマスターできる本
図解よりも取っ掛かりやすく、漫画形式で物語のように学べる一冊。わかりやすい本を考えると漫画化があた頭をよぎるが、漫画の中では一番良い。その理由は、原本に内容が近く、その解説の詳しさと内容を漫画レベルまで落としているからです。また、「なぜ?」という疑問を大事にしているところがあり、「なぜ論語をビジネスに?」という切り口を利用して、読み手の疑問をわかりやすくひも解いてくれます。一度この漫画本で理解して、詳細は「現代語訳 論語と算盤」で理解するという方法もおすすめです。
詳解全訳 論語と算盤
詳細までわかりやすい本と言えば、これが答えになります。現代版論語と算盤よりも、さらに詳しく解説を入れています。論語と算盤は度々「生きる芯になる」と言われますが、そのために必要な要素が詰まっています。詳細な解説は誤解を防ぐだけではなく、自分の考え方と見方を修正するきっかけになること間違いなしです。人にはなぜ道徳が必要なのか、金は稼ぐだけでいいじゃないか、という薄汚れた価値観を持っているのであれば、この本が理解できるまで読んだ方が良いですね。
超約版 論語と算盤
渋沢栄一のエッセンスを、論語と算盤の観点で書いている本です。わかりやすい本ですが、エッセンスのみに要点を置いています。そのため、論語と算盤の本質というよりは、実用に要点を置いている方向けになります。わかりやすい本を探しつつ、即座にそのエッセンスを吸収したい方にはお勧めです。短時間でわかりやすい本でパパっと学びたいビジネスパーソン向けです。
論語と算盤を詳細に解説!渋沢栄一の意志とは?
渋沢栄一といえば、日本の資本主義の父と呼ばれる人物。彼が提唱した「論語と算盤」は、今もなお多くのビジネスパーソンに読まれ続けている不朽の名著です。これからの時代を生きていくために、故人から何を学ぶのかは、個人の自由であり、何を教訓として自分の生活に生かしていくのかを考えてみましょう。
彼から学ぶものがあると思う人は、まずは道徳とビジネス、数字とビジネスの関係を正しく把握していきましょう。
道徳と経済の融合
「論語と算盤」とは、一見すると対立する二つの概念を組み合わせた言葉です。なぜなら、論語は現代の道徳のようなものであり、人間関係の知恵の塊です。算盤は、経済活動を示しており、人から何か搾取する行為になるため、一見すると相反するものになりますよね。
- 論語: 孔子の教えをまとめたもので、道徳や人間関係に関する知恵が詰まっています。
- 算盤: 商売や経済活動の象徴です。
渋沢栄一は、この両者を融合させ、道徳に基づいた経済活動こそが、企業の永続的な発展につながると説きました。そして、近年は「ホワイト企業」と呼ばれ、裏表がなく隠し事のない透明性の高い企業が求められています。こうしてみると、渋沢栄一が一世紀ほど前に問いかけていたことは強ち間違っていないと、分かりますね。
(なお、個人事業で詐欺や騙しをしている人は除いて考えています。ブラック企業も依然として多いですが、好んでいる人が多いかどうかでいえば、ブラック企業の印象は悪いですよねってこと)
渋沢栄一の思想
渋沢栄一の思想の核となるのは、以下の3点です。
- 道徳に基づいた経営: 誠実さや公正さといった道徳心を大切にし、社会全体の利益を考えながら事業を行う。
- 人材の育成: 人材を育成し、社員一人ひとりが成長できるような環境を作る。
- 社会貢献: 企業は社会の一員として、社会貢献活動に積極的に取り組むべきである。
彼は、企業は単なる利益追求の組織であることを、認めませんでした。企業というのは、社会の一員として、社会全体の幸福に貢献する役割を担うべきだと考えていました。その為、人材を育成し、道徳に基づいた経営だけではなく、人間社会に対しての貢献を求めます。社会への貢献の仕方は様々ですが、今ではJISやISOといった国内・国際基準が設けられており、これを満たすことが求められていますね。
SDGsも、ここ最近では求められている内容ですね。これは、環境を維持して持続可能な社会を実現するための行動を求めたものです。
現代社会への示唆
「論語と算盤」は、単なる歴史的な本ではありません。渋沢栄一を知るだけではなく、今現在に通じる「儲け」以外の重要なことを、とうています。それは、現代社会においても、その思想は多くの示唆を与えてくれます。
- ESG投資の台頭: 環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)を重視するESG投資が注目される中、渋沢栄一の思想は、企業の持続可能性を考える上で重要な指針となります。
- 多様性と包容性: 現代社会は、多様性が求められる時代です。渋沢栄一の「人材の育成」という考え方は、多様な人材が活躍できる組織づくりにつながります。
- 企業の社会的責任: 企業は、単に利益を追求するだけでなく、社会問題の解決に貢献することが求められています。渋沢栄一の「社会貢献」の思想は、この点においても重要な示唆を与えます。
論語と算盤がわかりやすい本5選!要約と解説もの詳細
- 渋沢栄一は何をした人?
- 渋沢栄一の死因は何?
- 渋沢栄一の功績と半生
- 本当に新紙幣の1万円にふさわしいの?
- よい金儲けと悪い金儲け
渋沢栄一は何をした人?
渋沢栄一(しぶさわ えいいち)は、近代日本経済の父と称される偉大な実業家です。彼の生まれは、1840年、現在の埼玉県深谷市に生まれました。若い頃から学問に励み、特に論語を学びました。尊王攘夷運動に参加しようとしたものの、後に一橋(徳川)慶喜に仕えることになり、彼の実力が認められていきました。
渋沢栄一は、約500の企業と600の学校や社会公共事業の設立や支援に関わりました。以下はその一部です12:
- 第一国立銀行(現:みずほ銀行)の設立
- 東京海上保険会社(現:東京海上日動火災保険)
- 東京瓦斯会社(現:東京ガス)
- 大阪紡績会社(現:東洋紡)
- 東京株式取引所(現:東京証券取引所)
- 日本鉄道会社(現:東日本旅客鉄道)
- 「商法講習所(現:一橋大学)」や「日本女子大学」の設立
新1万円札の理由
渋沢栄一が新一万円札の肖像に選ばれた理由は、彼の傑出した業績と日本の近代化への貢献です。彼は「道徳経済合一」という理念を提唱し、経済活動と道徳を両立させることの重要性を説きました。新しい一万円札は2024年に発行される予定で、裏面には東京駅(丸の内駅舎)が描かれています。
渋沢栄一の生涯は、まさに日本の近代化と経済発展の象徴と言えます。彼の功績は今も多くの企業や教育機関に受け継がれて、参考にされています。
渋沢栄一の死因はなに?
渋沢栄一の死因は、ガンだったと言われています。現在でも治療の困難なガンは、当時でも治療困難な難病であり、彼を死に至らしめたと言われています。1931年(昭和6年)11月11日に、直腸がんのため飛鳥山の自邸で亡くなったと言われています。家族に看取られ、92歳でこの世を去りました。
渋沢栄一の功績と半生
幼いころから勉強ができる、所謂名家に生まれました。彼はそこで「論語」など四書五経を学びました。これらを学んでいたことで、若かりし頃の渋沢栄一は幕府の体制に不満を募らせることになり、最終的に「尊王攘夷思想の影響を受け、高崎城乗っ取り・横浜外国人商館焼き討ち」を企てるほどでした。尊王攘夷活動にいそしもうとした先で、一橋家に仕えるようになりその手腕を遺憾なく発揮していきます。
面白いことに、殺そうとしていた人に仕えることになるんですよね。一橋家で成長した彼は、遂に一橋家でも有名になり、徳川慶喜の弟・昭武の欧州視察の随行員に抜擢されて渡欧も行いました。渡欧先では最新の経済活動を目撃し、人生が180度変わることになります。これから経済活動を頑張ることを決意した栄一でしたが、帰国したら日本はガラッと変化しています。倒幕が行われてしまい、新政府である明治政府が立ち上がっているのです。
欧米から帰ってきたら倒幕!?
最初は静岡で活動をしていた渋沢栄一でしたが、その手腕を認められて明治政府に加入します。その後、新しい国づくりに貢献していきます。とくに有名なのは、富岡製糸場の建設です。明治6(1873)年に官僚を辞めた後にも、銀行を作ったり企業を作ったりと、日本の経済を促進させるために意欲的に取り組んでいきました。企業を作って育成していくことで、日本にたくさんの中小企業が誕生し、民間事業に貢献するだけではなく教育事業などで幅広く影響を残したと言われています。
渋沢栄一は、最後まで公共の利益のために行動して儲けを出していました。公共の利益を追求することで、皆が幸せになることできる。そうしたら、国が、国民が豊かになると考えていました。
本当に新紙幣の1万円にふさわしい?
これまでの業績や論語と算盤の内容を考えると、一万円にふさわしい人間い思えます。しかし、「女性関係でだらしない」という一面があり、一部で大きく指摘を受けています。これは、まぎれもない事実であり、現代では無視できない問題かもしれません。
一万円はご祝儀などの祝い金でも使われることがあり、「祝儀には不適切な人物である」という指摘があります。確かに、結婚祝いで、「妻と愛人を同居させていた男のお札」を渡されることになりますからね。金額面だけ見れば一緒なのですが、「気持ち」を重んじる日本人からしたら受け入れがたいことも事実です。
「新紙幣はマナー違反」と意見している人も少なくないため、場合によっては旧札を使用することを検討しましょう。SNSでも話題になるだけではなく、物議を醸しだしている内容ですので、もしも祝儀を送る際には、注意してみると良いかもしれませんね。
よい金儲けと悪い金儲け
金儲けには、良い金儲けと悪い金儲けがあります。金を稼げるだけでは、ダメなのです。倫理的資本主義と呼ばれる、資本主義の考え方であり、人としての倫理観を重要視しています。その根本には、「社会全体が利益を得る「理念」「倫理」にかなう志の高い経営を行うべきである」という、考え方があります。経営者としての在り方を説いているので、経営者を目指すのであれば「正しい金の儲け方」を身に着けておきましょう。
渋沢栄一の言葉の中には、次のような言葉もあります。
富を求め得られたなら、賤(いや)しい執鞭の人となってもよい。『正しい道を踏んで』という句がこの言葉の裏面に存在しておることに注意せねばならぬ。
論語と算盤がわかりやすい本!要約と解説の総括
今回は、渋沢栄一の論語と算盤を紹介しました。論語と算盤は、経済活動の真意を説明するだけではなく、今後の生き方を紹介してくれます。一世紀にもわたって読み続けられており、「良い儲け悪い儲け」など、人としての正しさも学ぶことができます。経営者を目指す人でなくても、一人のビジネスパーソンとして、しっかりと読むようにしましょう。
それでは皆様の、よきオタクライフ、読書ライフをお送りください。
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