映画「きみの色」あらすじの紹介!原作は存在する?

今回紹介するのは、「きみの色」です。映画化も行われ、非常に人気のある作品の一つです。それは、「音楽×青春」の物語です。原作は存在しない完全アニメオリジナル作品です。

今回は、「きみの色」のあらすじや原作情報などを紹介するとともに、映画を観た感想なども紹介します。あらすじや感想を紹介するため、ネタバレを多分に含んでいます。まだ映画を見ていない方で、ネタバレがNGである場合は、ブラウザバックを推奨します。

映画「きみの色」あらすじの紹介!原作はあるのか?

  • 映画「きみの色」のあらすじ
  • 「きみの色」の監督は誰?
  • 主人公は「日暮トツ子」
  • 映画の製作はどこ?原作は?
  • 映画に込められた思いとは何か?
  • 映画を見ての感想は?

映画「きみの色」のあらすじ

これは、一人の少女が音楽を通して成長していく青春群像劇。主人公であるトツ子は、人が「色」で見えるという、特異体質だった。故に、人を見るときには、楽しい、うれしい、穏やか、悲しいなど、色で判断していた。もちろん、自分の好きな色もある。そんな中、トツ子は、古書堂で出会った青年、ルイとバンドを組んで音楽活動を始めることになった。そして、もう一人。不登校ながら、その事実を家族に打ち明けることができない少女「きみ」を加えた三人が、バンドを始める。音楽を通して心を通わせていく三人は、各々の悩みや苦悩に躓きながら、初めてのライブに望むのだった。そこで見せた、三人の演奏、色とは?

「きみの色」の監督は誰?

今回、「きみの色」で監督を務めたのは「山田尚子」さんです。脚本家に、吉田玲子さんを迎えて作成された映画になります。強力なタッグが、自分たちの得意分野である「音楽×青春」を前面に押し出し、第二次成長期特有の悩みや、快活な姿、気持ちいまでに愚直な主人公たちを、見事に描きあげて、映し出した作品になっています。

主人公は「日暮トツ子」

物語の主人公は、日暮トツ子です。キリスト教系のミッションスクールに通う女子高生で、人のことが色で見えるという少女。これは、共感覚と呼ばれるもので、人のパーソナリティを色として視覚情報で捉えています。今現在は、寄宿舎で生活をしており、共感覚のこともありクラスでは浮いた存在となっていました。ただ、そんな中でも同学年の少女「作永きみ」の色がとても「きれいな色」であることに気が付き、ひそかに憧れを抱いていました。本屋に行って、ルイと出会ったのは、学校に来なくなった「きみ」が本屋にいるという情報をつかんだからでした。実は、行動派な一面も持ち合わせています。音楽を始める前には、幼少期に母親の営むバレエ教室に通って、バレエを習っていたことがあります。その関係か、ピアノの演奏経験があり、その知見を活かしてバンドグループではキーボードを担当です。

映画の製作はどこ?原作は?

完全アニメオリジナル作品であり、原作は存在しません。製作は「サイエンスSARU」が手がけました。アニメーションの製作は素晴らしく、「夜は短し歩けよ乙女」や「夜明け告げるルーの歌」が有名です。アニメ作品としては、「映像研には手を出すな」でも有名ですね。

アニメ原作を手掛けたのは「吉田玲子」さんです。実は、大人気アニメ「けいおん!」シリーズで山田監督とはタッグを組んでいました。だからこそ「音楽×青春」は得意分野です。これまで何度もタッグを組んできた二人の完全オリジナル新作になります。

映画に込められた思いとは何か?

公式HPより、監督の企画書より抜粋として、次のようなメッセージが公開されています。山田監督の熱いメッセージです。

抜粋内容

思春期の鋭すぎる感受性というのはいつの時代でも変わらずですが、少しずつ変化していると感じるのは「社会性」の捉え方かと思います。

少し前は「空気を読む」「読まない」「読めない」みたいなことでしたが、今はもっと細分化してレイヤーが増えていて、若い人ほど良く考えているな、と思うことが多いです。

「自分と他人(社会)」の距離の取り方が清潔であるためのマニュアルがたくさんあるような。

表層の「失礼のない態度」と内側の「個」とのバランスを無意識にコントロールして、目配せしないといけない項目をものすごい集中力でやりくりしているのだと思います。

ふとその糸が切れたときどうなるのか。コップの水があふれるというやつです。彼女たちの溢れる感情が、前向きなものとして昇華されてほしい。

「好きなものを好き」といえるつよさを描いていけたらと思っております

公式サイトより

映画を見ての感想は?

この映画を観た感想は、「好きっていうのは難しいな」ということでした。アニメの展開としては、胸が熱くなってすごく興奮するという内容ではない。当たり前だが、バンドで青春物語で、それも悩みを抱えて傷ついた少年少女の話だからだ。むしろ、彼女たちの苦悩を現したかのような繊細な絵のタッチ、穏やかな日常にふとした瞬間に見える暗いくらい、闇。特に、最後にきみが歌っているシーンでは、それまでの流れの良さも相まって、心の中に込み上げて来るような何かがあったように思う。これから物語が始まる少女たちの序奏を描いたような作品で、今後「どのような強さ」を身に着けていくのか、糧にしていくのか。今後の展開も気になるものの、この三人の物語には、元気づけられるというか思わず共感してしまう、思うように言語化できない何か活力にも似た共感があった。

映画「きみの色」のあらすじ以外も詳しく解説!

  • 映画「きみの色」のモデルは?舞台はどこ?
  • どんなバンドとして活動した?
  • 映画の主題歌は?誰が担当した?
  • コミックスはどこで読める?
  • 映画「きみの色」公開日はいつ?
  • 小説「きみの色」の発売はいつ?

映画「きみの色」のモデルは?舞台はどこ?

この映画の舞台は佐世保市です。旧海軍佐世保鎮守凱旋記念館と黒島天主堂が、主な映画のモデル(舞台)となっています。モデル地として登場していることを、佐世保市が大々的に公開しており、HPでも確認できます。特に、三人がバンドとして演奏するシーンのモデルとなった旧海軍佐世保鎮守府凱旋記念館(佐世保市民文化ホール)は、パッと見で気が付くほどの再現度です。聖地巡礼を行う際には、ぜひとも足を運びたい場所ですね。

どんなバンドとして活動した?

結成されたバンドは異色というほかありません。一般的なバンドとは異なり、ギターボーカルを中心に、ピアノとテルミン・オルガンです。主人公であるトツ子は、ピアノを担当しており、舞台中央で歌いながらギターを弾くのが、きみです。最後に後ろで支えるように、テルミン・オルガンを、ルイが担当しています。

映画の主題歌は?誰が担当した?

今回主題歌を担当したのは、Mr.Childrenで楽曲は「in the pocket」です。楽曲の提供は、作詞/作曲の両方を桜井和寿さんが勤めました。桜井和寿さんは、Mr.Childrenでギターボーカルを務めるミュージシャンです。提供された楽曲は、主人公たちの印象を大事に、その思いをそのまま歌に起こしたようなもので、映画にあった歌に仕上がっていると思いました。

本編予告映像でも使用されている楽曲で、予告映像ではトツ子の共感症が描かれ、同時にきみと、ルイも描かれています。三人が勢いでバンドを結成してしまうシーンを描いており、そこがスタートになります。コミカルな感じで仕上げられており、映画本編への興味を引き立たせる作りになっています。

コミックスはどこで読める?

映画公開に伴い、原作は漫画としても販売されています。コミックNewtypeで連載している「きみの色」は、コミックnewtupeを購入してもいいし、ネットでは無料で読むことができます。個人的には、newtypeの購入をお勧めしますが、無料で手軽に読めるということでネットで検索してみることもよいでしょう。

コミック版では、基本が白黒なのに、トツ子の視点で人を見るときのみカラフルにするなどの工夫があります。新感覚で面白い作品です。

映画「きみの色」公開日はいつ?

映画の公開日は2024年8月30日でした。八月の月末に公開された映画です。上映時間は、100分と短いながらも、その中には濃い密度の物語が凝縮されています。制作会社は、「きみの色」制作委員会となっており、この映画を作るために特別に結成されたチームで作成しています。その中心は、サイエンスSARUです。

小説「きみの色」の発売はいつ?

コミカライズに伴い、ノベライズも果たした「きみの色」。宝島社文庫から出版されており、発売日は7月12日でした。実は映画よりも先行してその全てを堪能することができたのですが、僕は少し遅れて読んでしまいました。まるで教養小説のように心情が書き込まれて、映画では読み取れなかった、見過ごしてしまった細部までしっかりと分かります。彼女たちの青春も、友情も、音楽に乗せるしかなかった衝動も。そのすべてが、この本の中にきれいに宝箱のように詰まっていました。切なく、それでいて面白く、わかりやすい小説です。

映画「きみの色」あらすじの紹介!原作は存在するのかの総括!

今回紹介した「きみの色」は完全オリジナルアニメーション映画作品です。それゆえに、原作と呼ばれる元作品はありません。脚本家である「吉田玲子」さんが書き下ろし、「山田尚子」監督の思いをそのままダイレクトに表した映画になっています。原作は存在しないですが、先行販売でノベライズが公開されるなど、その販売方法は面白く、今後さらに人気が増していくことでしょう!

それでは、良きオタクライフをお送りください。

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