ネタバレ「灰と幻想のグリムガル」は面白い?原作の感想と考察

灰と幻想のグリムガルは、特殊能力も記憶も持たない主人公たちが異世界に訪れて、そこで力強く生きていく物語です。物語の中では、戦闘をメインにしつつも人間ドラマを盛り込み、泥臭く人間臭い物語が評判です。特に、ファンタジー世界では序盤に登場してアッサリと討伐されるゴブリン。このゴブリン相手に、戦略戦術を構築して戦っていく様子は、とてもリアルですね。

このブログ記事では、「灰と幻想のグリムガル」に関して紹介していきます。アニメ視聴レベルでのネタバレを含みつつ、アニメ後の展開に関しても記述していきます。ネタバレ要素が多く含まれています。ネタバレに対して苦手意識がある場合には、ブラウザバックなどの対策をお願いします。

ネタバレ「灰と幻想のグリムガル」の感想

  • あらすじの紹介
  • 灰と幻想のグリムガルはどんな話?
  • 灰と幻想のグリムガルは面白い?
  • アニメを見た感想
  • 原作を読み切った感想
  • 主人公最強のハーレムもの?

あらすじの紹介

主人公ハルヒロは、「目覚めよ」という声に従い目を覚ました。そこは真っ黒な空間で、まったく見覚えのない場所だった。そして、自分の名前がハルヒロであること以外の記憶がないことに疑問を覚えつつ、光の差す場所に向かう。そこには、同じように記憶を失い何故この場にいるのか分からない、12人が集まっていた。それぞれが疑問を持ったまま案内に従い、ここが「グリムガル」と呼ばれる地であり、生きるためには「義勇兵」になるしかないことを知る。

ハルヒロは、その12人の中であぶれた者たちとパーティーを結成する。義勇兵として職業を獲得し、スキルを身に着け金を稼ぐために奔走する。その中で、様々な土地を旅し、仲間との出会いと別れを経験しながら、ハルヒロたちは今日も厳しい世界「グリムガル」で生きていく。

灰と幻想のグリムガルはどんな話?

灰と幻想のグリムガルは、主人公のハルヒロを中心としたパーティーが成長し、一人前の義勇兵を目指す物語です。記憶を失い、途方に暮れながらも生き残るために戦う道を選んだハルヒロたち。様々なモンスターとの闘いを通し、自分を見つめなおし、自分と戦い、徐々に成長してく等身大のファンタジー物語です。

よくある、「ご都合展開」や「都合のいいスキル」や、「万能な仲間」など存在しません。厳しい現実と向き合いながらも、必死に生き残ろうと足掻く、泥臭いファンタジーヒューマンドラマが魅力の作品になっています。

灰と幻想のグリムガルは面白い?

灰と幻想のグリムガルは面白いです。正直って、あまり評価されていないことが謎なレベルで面白いです。アニメ放送当初は、その泥臭さから人気が薄れましたが、個人的には「ゴブリン一匹に全力で手こずる」というのはリアリティがあって好ましかったです。特に、主人公のハルヒロは「命のやり取りだ」ということを、作中で何度か意識するシーンがあります。これは、遊びではなく、敵も自分も生きるために必死である、全力であるということの現れです。また、一瞬で最強に至る方法もなく、地道に研鑽を積んでいく姿は、素直に応援できます。

小説でもアニメでも、その成長していく様子、葛藤、問題に視点を当てて描いています。読者としては、世界観も分かりやすくなるし、現状の問題点も分かりやすく、読みやすいです。物語はテンポよく淡々と進んでいくため、よくことにも苦労しません。個人的には、面白いし十分お勧めできる作品であると思います。

アニメを見た感想

アニメの感想は、ハルヒロの書き方がうまいということを最初に思いました。小説の時さながら、ハルヒロの悩みや小さな気づきが丁寧に描かれています。それは、主人公であるハルヒロの特権ではなく、パーティーメンバーに至っても丁寧に描かれているため、非常に見ごたえがあります。彼らの必死に生き残ろうとする姿には、まるで自分がグリムガルに訪れているかのような錯覚すら覚えます。主人公たち以外の風景もしっかりと書かれ、表現されているのでアニメとしての完成度は高いと思います。

原作を読み切った感想

原作を最新刊まで読みましたが、いい意味で裏切られましたね。ネタバレを含みますが、死人は出ないと思っていました。ただ、速攻でその予想は裏切られてしまい、ハルヒロが迷走していく所は心が痛かったです。モグゾーは個人的に応援しているキャラでもあったため、残念です。心肺停止や、一時離脱などの問題は多々ありますが、やはり死者が出た時にはマナト同様に、一気に現実感が出てきて世界の重さを知ることになりました。19巻では、ちょくちょく伏線が張られていたメリィの真実も明かされます。不死王に飲まれてしまい、無慈悲で無力で絶望的で希望的観測もない状況。本当に、クモの糸に縋る程度の希望に、なんとか食らいついて、それぞれが精神ギリギリのところで持ちこたえているのがよくわかりました。今現在は21巻まで販売されているため、この後の展開もあるのですが、ここでは最新刊のネタバレは伏せておこうと思います。絶対に本で読んだ方が面白いからです。

灰と幻想のグリムガルは、主人公たちの過程を見て楽しむ小説です。ぜひ、その過程を楽しみ、その世界観を堪能してほしいです。彼らの、さらなる冒険譚がこの先紡がれることが、楽しみで仕方ないです。

主人公最強のハーレムもの?

このラノベは、主人公最強ものではありません。また、女性の登場人物は多いし、恋愛的な表現も多くありますが、ハーレムにはなりません。ハルヒロを好きなキャラも登場しますし、ハルヒロは途中で気になる女性もできます。ですが、その相手は死別してしまい、もう二度と会うことができない存在になります。ハルヒロは告白されてもキッパリと断り、後腐れがないようにしています。ハーレムを築く予定も、そのための布石も今のところないように思います。

原作では、アニメ版でも何となく雰囲気の良かったメリィと両想いになり結ばれることになります。

灰と幻想のグリムガルの考察とネタバレ

  • 悲しい死者「マナト」「モグゾー」
  • 灰と幻想のグリムガルのヒロインは誰?
  • 原作は完結してるの?全何巻ある?
  • 打ち切りって何の話?
  • ハルヒロたちは最終的にどうなるのか?
  • メリィの正体と不死王の関係は?

悲しい死者「マナト」「モグゾー」

アニメで判明していますが、「マナト」は物語の序盤で死にます。ハルヒロたちのパーティーのまとめ役として一線で活躍していました。ですが、ゴブリンたちに囲まれて逃げる際に、その背を打たれてしまいます。治療するための力も残っておらず、道中で力尽きてしまいました。

その後、新しくメリィを加えて様々な冒険をし旅をしていきます。義勇兵として認められるようになった折、兵団指令を受けることになります。その指令を受けて参加した作戦で、モグゾーは大活躍をします。ですが、その大活躍をした反面、死んでしまうという、大きな闇が訪れます。ゾランという強敵を前に、仲間たちをその身をもって全身全霊で守り、戦いには勝利したものの受けた傷が致命傷になり、死亡しました。

灰と幻想のグリムガルのヒロインは誰?

灰と幻想のグリムガルのヒロインは、「ユメ」「メリィ」「シホル」がメインです。この三人は、物語の序盤から主人公であるハルヒロとパーティーを組み、共に成長していきます。シホルは、元パーティーのリーダーでもあったマナトを信頼し頼っていましたが、マナトの死を受け入れて成長していきます。ユメ、メリィは、ハルヒロたちと支えあいながら、徐々に成長していきます。ユメは恋愛的な一面を見せることは稀にあるものの、みんなに愛されるキャラクターとして描かれています。特に、物語中ごろには盗賊ギルドで、師匠である人から「娘」と呼ばれるほど、気に入られています。

ただ、物語が進んでいき最新刊が近くなるとしっかりと恋愛模様も進んでいきます。無事にメリィとハルヒロ、ランタとユメは結ばれるなど、恋愛面での成長と変化もしっかりと描かれています。

原作は完結してるの?全何巻ある?

原作は完結していません。未だ連続しており、全部で21巻が販売されています。全部で、23巻販売されていますが、それは14巻が14+と14++があるからです。ただ、ここまで来ても物語は完結することなく、ハルヒロたちはまだまだ戦いを繰り広げ、厳しい世界で悩みながらも必死に生き残っています。

打ち切りって何の話?

検索をしていくと「打ち切り」というキーワードが出てきます。ですが、これはただの誤情報です。原作が未完結であり、打ち切りもされていない以上誤情報でしかありません。これは、「アニメ・打ち切り」というワードに紐づいています。アニメを見た人たちからは二期を期待する声が聞こえましたが、残念ながら一期以降は続報がありません。ファン待望の二期は、円盤の売り上げなどの理由からアニメ化されず、悲しいことに打ち切られてしまいました。

ハルヒロたちは最終的にどうなるのか?

ハルヒロたちは、冒険を続けていく中でくっついたり離れたりしながらも、進んでいきます。未だにハルヒロは盗賊として戦うし、義勇兵の面々もかなりの死者や脱落者を出しながら、冒険をしています。20巻では、後日談のようにハルヒロが、その後の物語を語るようになっています。その時点ですでに、ユメが妊娠していること、レンジたちが生き残っていることが明らかになっています。ただ、グリムガルの世界には再び絶望が舞い降り、その状況で長い年月が経過してしまいました。この絶望の中に、新しい光が舞い込んできているようにも見えますが、実際にいはどうなのか。今後の展開に期待したいところですね。

メリィの正体と不死王の関係は?

メリィの正体は不死王と呼ばれる存在でした。これが明らかになるのは、18巻です。ジェシーランドという世界で、メリィは既に命を落としていました。ですが、実際にはハルヒロたちの前に生き返って無事に姿を見せています。それは、ジェシーの力によるものでしたが、復活したメリィは純度100%ではありません。その中には様々な存在が入り込み、意思が宿っています。

不死王というのは、グリムガルの世界に存在した一匹のネズミです。ただ、そのネズミはほかの生物の体内に入り込み、命を与える力を持っていました。その力を利用して、不死王はグリムガルに住むすべての生き物との共存です。ただ、純粋な共存ではなく、自分の力を使った共存であり、不死王は宿主を変えて生き続けることを前提に行動していました。そして、メリィの体は不死王にとっては絶好の獲物だったわけです。

ネタバレ「灰と幻想のグリムガル」は面白い?原作の感想と考察 総括!

今回は、オーバーラップ文庫から出版されている灰と幻想のグリムガルを紹介しました。このラノベは、その必死に生きる世界に対して、主人公たちが無力すぎることが特徴です。愚直にまっすぐに信念をもって生きることの、難しさや大変さ、苦労がわかる作品です。気楽に見ることはできませんが、一話見たら、一巻読めばグッとその世界に引き込まれます。感想やネタバレ、様々な考察を紹介しましたが、これからの物語にも期待です。今後、彼らはどのような旅をして艱難辛苦を乗り越えていくのか、応援していきたいと思います。

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Posted by とあるオタク