本当に面白い?成瀬シリーズを読了|本屋大賞は伊達じゃなかった!

「成瀬は天下を取りにいく」で話題になった成瀬シリーズ。実は、続編も公開されており、人気シリーズとなりました。成瀬シリーズは、巻を通して「成瀬あかり」という変な少女をターゲットにして語られていく。そして、彼女の変人っぷりは初手から読者の想定を超えてくるのだから、面白い。

今回は、本屋大賞を受賞して話題になり、今なお書店で人気である「成瀬は天下を取りにいく」をはじめとした、「成瀬シリーズ」の紹介をしていこうと思う。内容は書評に近くなるためネタバレには注意していただきたい。

成瀬がシリーズ化!?本当に面白いのか感想も述べる

  • 成瀬シリーズとは何か?
  • 成瀬は天下を取りにいくのあらすじは?
  • 成瀬は信じた道をいくのあらすじは?
  • 成瀬シリーズを通した感想を述べる

成瀬シリーズとは何か?

今回紹介する「成瀬シリーズ」は作家「宮島未奈」先生によって書かれた日本の小説作品です。成瀬シリーズの特徴は、連続短編小説ということになります。連続短編小説というのは、一冊の本の中にいくつもの短編小説が入っているということですね。最近の有名作品では「木曜日にはココアを」もおすすめです。成瀬シリーズの舞台は、滋賀県の大津市になります。主人公はタイトルにあるように「成瀬あかり」です。成瀬シリーズでは、前作の「成瀬は天下を取りにいく」も含めて、成瀬あかりの中学二年の夏から、大学一年生までの成長していく姿を描いた作品です。

成瀬は天下を取りにいくのあらすじは?

大人気作品となった成瀬は天下を取りにいくのあらすじは、次のようになります。成瀬シリーズ記念すべき第一作は、彼女の中学二年の夏から高校三年の夏までをあがいた作品です。外伝的な作品である「階段は走らない」を含めて、全部で六編の短編小説から構成されています。

成瀬は天下を取りにいく

「わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」

成瀬あかりは14歳の夏休み前、幼馴染である少女島崎みゆきにそう告げた。ここから、成瀬の物語は始まる。中学二年の夏、幼馴染をして「変」と言わしめる少女成瀬は、行動を始めた。手始めに、コロナウィルスの影響によって閉店を日開ける「西武大津店」に毎日通いつめ、ローカルテレビの生放送にも出演を目指した。しかし、思い切りよく行動する彼女とは裏腹に、世間の目は厳しくて……(ありがとう西武大津店)

成瀬は信じた道をいくのあらすじは?

続編となる「成瀬は天下を信じた道をいく」には、5つの短編小説が含まれている。5つの連続短編小説の中で、物語は進んでいき、彼女は大学一年生と成長した。しかし、その中身に関しては、西武大津店に通っていたころを、さほど変わりが無いようで…….

成瀬は信じた道をいく

前作に引き続き、「我が道を行く」を貫き通す成瀬。そんな彼女に振り回されるのは、何も幼馴染だけではない。語り部は変わり、第一章では、大津市に暮らす小学生が『ゼゼカラ』を知るところから始まる。いまだ小学生の彼女にとって『ゼゼカラ』は強い興味の対象となった。成瀬あかりという存在を調べ上げて、ついに彼女はその内容を発表することになる。成瀬の高校時代までの歩みを調べあげた幼き少女は、「私も『ゼゼカラ』みたいになりたい」と夢を抱くのだった……(ときめきっ子タイム)

成瀬シリーズを通した感想を述べる

成瀬シリーズを通して実感したのは「貫く」ということの面白さだろう。成瀬という少女は、どこまで「自分」を信じて貫き通して見せた。間違っているときには、その間違いを正し、自分の行動を顧みて、正しく判断ができていた。決して、ただ妄信的に何かを信じて縋り付き、現状に甘えているだけの少女ではなかった。その姿は、多くの人に様々な影響を与えている。

顕著なのは、幼馴染だろう。最初の一冊目である「成瀬は天下を取りにいく」では、幼馴染である島崎が語り部である。そんな語り部の彼女は、「変」という言葉を用いて、開始直後に成瀬のことを評価している。そんな彼女が、「幼馴染だから」ではなく、彼女のことを信じて付いていく姿は、それだけの魅力が成瀬にあるということだ。何かに全力で、思い切り頑張っている人というのは、いつも誰かの目に映る存在なのだろうか。

ゼゼカラというユニットが、どのような影響を及ぼしたのか。それは、一作目である「成瀬は天下を取りにいく」では大なり小なり語られることはなかった。二作目である「成瀬は信じた道をいく」では、その影響力の高さを目の当たりにした。彼女のカリスマ性ではない何かが、きっとあるのだろう。成瀬にだけ焦点があてられるのだが、本当にみるべきはその幼馴染であるのかもしれない。成瀬の巻き起こす武勇伝に、彼女という語り部と相方なしでは、この小説の魅力が半減してしまうのだろう。前作で見るべきは「成瀬のゆく道」だけではなかったのではないか、という風にこのシリーズを通して実感した。

第三部が出るのであれば、それはどのような方向にかじをきっていくのか。その観点も、非常に気になるところだ。個人的な感想としては「面白い」となる。陳腐な言葉だが、「面白い」というのは、飾らない素直な感想だ。

個人的に面白い!成瀬シリーズのレビューや書評について

  • 成瀬は天下を取りにいくの感想
  • 成瀬は信じた道をいくの感想
  • 成瀬は信じた道をいくの漫画版はあるの?
  • 成瀬シリーズを試し読みできる場所はどこにある⁉

成瀬は天下を取りにいくの感想

成瀬は天下を取りにいくの感想をいろいろと調査してみました。やはり、本屋大賞に輝いただけあり「面白い」の声が多いですね。成瀬は天下を取りにいくは、書店でもまだ販売されているので、気になった方はぜひ購入してみてください。書店のほうが早く手に入るので、積み本になりにくいですよー。

成瀬は天下を取りにいく感想

なぜだか癖になる面白さがあって、手が止まらなかった。面白いから、ぜひとも未読の方には読んでほしい。武将風な口調がいいのか、キャラクター性がとがっていて面白いのか。自分の中でも纏まっていないが、なぜだか面白い。続きがあることを期待している

成瀬は天下を取りにいく感想

地元愛満載の青春物語。成瀬が「変」でなければ、それで片づけられた、普通の作品なのかもしれない。個性的な彼女が次に何をするのか、気にになって仕方がなくてどんどん読めてしまった。幼馴染の島崎みゆきと対比的に書かれることで、その凄さがより際立っているただ、お互いが尊敬しあって尊重しあっている姿が丁寧に描かれている。周囲を気にしない、自分の道を行きすぎる彼女だが、実は幼馴染の存在によって補完されているのだと思う。二人の関係は、理想的で大変すばらしい青春小説だった。

成瀬は信じた道をいくの感想

成瀬は信じた道をいくの感想を調査しました。前作に引き続き、「面白い」「かっこいい」などの声もありましたが、こちらではまた少し違う感想があります。成長した成瀬に焦点を当てられた一作は、前作からの引き続きと、簡単に片づけるには物語が深すぎるのでしょう。同じ面白いでも、面白さの毛色が違うようです。

成瀬は信じた道をいくは、書店でもまだ販売されているので、気になった方はぜひ購入してみてください。書店のほうが早く手に入るので、積み本になりにくいです。

成瀬は信じた道をいく

一作目同様、面白い。ぶれない成瀬の姿が描かれていた。本屋大賞である「成瀬は天下を取りにいく」の続編だけど、本当に面白かった。彼女の姿に焦点が当てられて、前作以上に成瀬のキャラの良さがにじみ出ているような一冊になる。天然で天才である成瀬が、不用意に無意識に無自覚に周囲に振りまいていく、その影響力はすさまじい。この、空気を読むことが重要視される現代で、成瀬のような生き方はまぶしく感じる。

成瀬は信じた道をいく

成瀬はどこまで行っても、成瀬だった。もちろん、これはいい意味で利用している。ゼゼカラ」ファンの小学生、娘の受験を見守る父、近所のクレーマー主婦、観光大使になるべく育った女子大生……。様々な人の視点で、彼女の凄さが描かれていて、より成瀬を好きになれる本だった。最後で、島崎が故郷である滋賀に帰ってくるシーンもよくて、見ごたえ抜群で面白かった。ぜひとも、続編に期待したい

成瀬は信じた道をいくの漫画版はあるの?

面白いことに、成瀬は信じた道をいくの漫画版は存在しません。一作目である、成瀬は天下を取りにいくでも同様に漫画化が行われていません。ドラマ化の声もささやかれるところですが、実はいまだに、漫画になっていないのです。コミックシーモアで小説版が読めるため、もしかしたら勘違いしてしまっている人がいるのかもしれませんね。電子書籍版も発売されているのですが、漫画版に関しては、今のところ僕は確認できていないです。

成瀬シリーズを試し読みできる場所はどこにある⁉

成瀬シリーズの試し読みができるサイトは複数個あります。コミックシーモアや、ブックライブといった大手のサイトでも無料で立ち読みすることが可能です。衝撃的な冒頭を味わうことはできるでしょう。そこだけでも、個人的には面白いです。

本格的に試し読みをするのであれば、僕は新潮社の公式サイトをお勧めしています。2024年7月現在、新潮社では試し読みができるようになっています。もしも、このブログ記事を読んで興味を持った方がいれば、新潮社の公式サイトより購入を検討してみてください。

本屋大賞作品は面白いのか?成瀬以外のおすすめ本は?

Amazonサイト
  • 原作者である「宮島 未奈」先生に関して
  • 本屋大賞とは何か?
  • 2024年の本屋大賞作品について
  • 2023年の本屋大賞作品について

原作者である「宮島 未奈」先生に関して

「宮島 未奈」先生は、小説家で代表作が「成瀬は天下を取りにいく」です。小学生以降、ずっと小説を書き続けてきていたのですが、24歳で出会った「三浦しをん」の小説『風が強く吹いている』を読んで挫折します。その後、ライターなどいくつかの仕事を経たのちに、自分でも文章でお金を稼げるという自信をつけていきました。その後、2017年から小説の新人賞応募を初めて2018年には「二位の君」で短編新人賞を受賞します。小説家デビューを果たしました。

デビュー後は、二度の落選を経て「ありがとう西武大津店」で第二十回「女による女のためのR-18文学賞」の対象、読者賞、友近賞を受賞。見事に、トリプル受賞を達成しました。

本屋大賞とは何か?

今回、成瀬は天下を取りにいくが「本屋大賞」に輝き注目を集めました。本屋大賞というのは、「書店員の投票で選ばれる表彰」です。つまり、全国の書店員が「一番売りたい本」ともいうことができます。そこにビジネス的な真価があるのかは別として、「本に詳しい人たちが進める一冊」ということで、まず間違いなく面白い本たちでしょう。今回紹介している、成瀬は天下を取りにいくも、2024年の本屋大賞受賞作品です。本当に面白い作品ですから、ぜひとも見ていってほしいですね。

2024年の本屋大賞作品について

2024年に、本屋大賞を受賞した作品を紹介していきます。個人的には、「レーエンデ国物語」とか「黄色い家」はもちろん「リカバリーカバヒコ」なども受賞していて、おもしろい結果でした。本屋大賞作品は、本当に面白い作品が多いためおすすめです。本当に「今何を読みたいんだ私は」状態の方は、ここから選んでみてください。

順位題名
1成瀬は天下を取りにいく
2水車小屋のネネ
3存在のすべてを
4スピノザの診察室
5レーエンデ国物語
6黄色い家
7リカバリー・カバヒコ
8星を編む
9放課後ミステリクラブ 1金魚の泳ぐプール事件
10君が手にするはずだった黄金について
2024年本屋大賞受賞作品

2023年の本屋大賞作品について

2023年の本屋大賞受賞作品も、本当に良かったです。2024年の受賞作品を読み終えてしまった方には、ぜひこちらの2023年版のほうで探してみてください。本当の本気で、「書店員が売りたい本」は面白いですからね。ぜひとも参考にしてください。

順位作品題名
1汝、星のごとく
2ラブカは静かに弓を持つ
3光のとこにいてね
4爆弾
5月の立つ林で
6君のクイズ
7方舟
8宙ごはん
9川のほとりに立つ者は
10#真相をお話しします
2023年の本屋大賞作品たち

さすがは成瀬シリーズ!続編も本当に面白かった

Amazonサイトより引用

個人的には、「本当に面白いから買って読んでみてくれ!」と心の底から思う作品です。成瀬の魅力は、知れば知るほど魅了されるところだと思います。続編になり、成瀬により焦点が当てられても、「面白い」「本当にいい作品だ」という声があるのは、彼女の魅力が底なし沼である証拠でしょう。知れば知るほど魅了される。誰かに語りたくなるはずだ。

彼女はこれから、どんな世界に向かって走り出すのだろうか。そして、行き着く先には何があるのか。個人的に追いかけてみたいと思う。よき読書人生を送ってくださいね。

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Posted by とあるオタク